全国の田舎大好き女子です。 普段は、田舎暮らしアドバイザーとかしていたりしていなかったり。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Posted by ほしくみこ
 
[スポンサー広告
放射線と向き合う有機農業の里 ゆうきの里東和【福島県二本松市東和地区】

来週、8月、9月の代休が貰えたので、約1週間田舎暮らし体感・自分探しの旅に出掛けることを決めた星です。出没地域は滋賀県湖北地域、広島県、島根県(飯南町、江津市桜江、石見)、できれば山口県あたりです。

自分の考えるAGREENを見つめ直すことと、田舎暮らし支援する上で、自分のポリシーにしている「地域を体感すること」、自分の生き方を見つめ直すことを含めて考える旅に出ます!


さて、先週末は金曜夜発除染ボランティア弾丸ツアー、一旦東京に戻って日曜~月曜で福島への出張というふくしま三昧な週末でした。

月曜は会津若松市にて、福島県会津地方振興局の会議にて、3.11以降の田舎暮らし希望者の動向の変化について講話して参りました。

前日に喜多方市や会津美里町の移住交流に関する場所・人を尋ねて、会津若松市に移住された方のお宅を2軒訪問して、移住後の生活、特に3.11以降に変化があるかなどお伺いしました。
※その辺りは前のブログをご確認ください。

そして会議の後、会津地域ではなく、二本松市東和町(旧東和町)にある、NPO法人ゆうきの里東和協議会を訪ね、移住後の移住希望者の動向の変化、移住者の動向、地域として東京電力福島第一原発事故に関するゆうきの里東和の想いとこれからについて伺ってきました。

ゆうきの里東和は、その名の「ゆうき」の通り、有機. 農業、有機的な人間関係、そして地域を動かす勇気の意味が含まれています。



◇ゆうきの里東和について
---------------------------------

ここは特段市が手厚い新規就農支援を用意している訳ではありません。(※月7万円貰える制度はあります。)

東和地区に移住して農業がやりたいという人がいれば、理事長の大野さんが半年から1年ほど自分の自宅にその人を研修生として受け入れ、滞在費や食費、研修費用は不要で、農業を教えます。その期間中に、研修生は「農業が本当にできるか?」「この地域で良いか?」を考え、受け入れる地域側は「この人が本当にこの地域でやっていけるか?」を互いに見つめます。この研修期間が終わると、大体の研修生は地域に顔が知られ、「このちいきに入りたい」と思う研修修了生には、NPOが地域との窓口となり、空き家や農地などを借りることができるようにパイプ役になってくれます。半年ほどしっかり地域に入れば、空き家を探すのも少しは簡単になります。

空き家が地域に100戸あった場合、なにもせずに売買・賃貸をさせてくれるのは約5%。大半は、「仏壇がある」「盆暮れ正月・彼岸に使う」というのですが、それらは建前であることが多いです。要はどこの馬の骨とも知らない人間に貸す・売るのが嫌なのです。それは地域からの自分への信頼だったり、思い入れがある家を大切にしたいという想いがあることなどが理由なのです。だから、人を知り、「この人であれば」という信頼があれば、今まで貸そうともしなかった物件が借りれることもあります。

さて、この取り組み、ほとんど助成金等でやっている訳でなく、自分の家に滞在させて農業を学んでもらう、ということをしていました。それも理事長さんの善意で。これが評判となり、研修をしたいと言う人が次々溢れ、研修町の人がたくさん出ました。理事長と想いを一緒にするNPOのメンバーは、自分の家でもと手を挙げる人が増えました。

こうした行政に頼り切らない独自の就農支援で、里山での農業を守り続けてきた東和地区。3.11以降、この町を取り巻く環境は大きく変わりました。
二本松市東和地区は、飯舘村・川俣町に接している地域であり、近隣市町村に比べると放射線は高すぎる訳でもなければ、低い訳でもない地域です。


-----------------

事務局長の武藤氏にお話を伺ったところ、震災後に研修を終え、東和町に定住していた研修生のうち、東和町を離れたのは二人だけだったそうです。その二人も、放射線量が落ち着いてくるとともに、東和町を行ったり来たりの生活を送っています。

また、震災直後に移住を決めたカップルもいらっしゃいます。現在、農業研修中で、直売所を兼ねている事務局にも毎日のように顔を出しているとのこと。
実はこのカップルの方は一度移住のご相談をお受けしていた方でした。厳しい冬の季節を、記録的大雪の日、バスを乗り継ぎ、バスの停留所からは雪の中を地域の見学にいらしたそうです。そして、もう少し検討した方が良いのでは、他の地域も見るようにと勧めるNPOの方の言うことも聞いて、他の地域のセミナーにも出掛け、そして、震災後にも見学にいらしたお二人。原発から決して遠い訳ではありません。飯舘や川俣、津島と接している地域でもあります。けれども、お二人はお二人なりに情報を取捨選択して、ここへの移住・新規就農を決められました。


彼らを含めて、現在ゆうきの里東和独自で受け入れている研修生は5人。そのほかに、死の補助を受けている方が2名、県の補助を受けている方が3名。震災後もこの地域で農業を学んでいます。

また、震災後に首都圏での農業・田舎暮らし相談会に2回出展した際には、7件ほどの移住相談があったとのこと。


「この地域には何もない。
研修制度を利用して移住してきた若者の多くは(農業による)年収が40~50万程度だ。最も多い人でも70万円程度」

心機就農の厳しい現実を、事務局長の武藤さんははっきりと話されます。

中山間地域にあるため、大規模に農業を展開することができず、農業は衰退しかけました。しかし、地域の人々が立ちあがります。

1つは新規就農支援、
1つは里山の再生、
1つはそれらを活かした地域商品の開発・PR。

そして、農業だけで生計を成立させることは難しいが、支出が少しでも抑えられるように、里山の再生、地域産品の開発・販売等で雇用を生み出したり、高齢の農家さんで収穫の際に人手が足りない際にアルバイトに入れる等、最低限その地域で生きていけるように、とにかく面倒を見てくださるのです。

ずっとその地域に住んでいる人間は、外から入ってくる人が地域のどこに魅力を感じたのか分からない、という人も少なくありません。
実際、阿武隈山地に位置するこの地区と同じ風景は、他の阿武隈山系に位置する市町村でも見られる風景なのだと、武藤さんは話されます。

そして、それを移住者に尋ねる。

「何故、この地域なのか」、と。


そして、返ってくる答えは大抵これ。

「人が良すぎるんです」


理事長の大野さんとは、数回しかお会いしたことがありませんが、他の皆さんからとても熱い方だと伺っています。そして、NPOの会議で大野さんがメンバーに熱く訴えかけて決まったことがあります。

「自分の子供、孫がいないのに、第三者にうちの地域は良いところだからと、ただいっても来て貰えない。だから、自分たちが、まず小さなことでも自分たちが生きるこの地域の魅力を考える、見つけなくてはならない」

そして、耕作放棄地だった里山を「何とかしなくてはならない問題」としてではなく、「宝の宝庫」(例:農薬が入っていないので有機農業等に参入しやすい)と捉えて里山の再生に乗り出されたのです。



---------------------------------------------


特別なものは何もありません。

だけど、その中で自分たちの地域の魅力を見つけました。
そして、地域が動き出したのです。

そんな中起きた、東日本大震災、そして東京電力福島第一原発事故。

前述の通り、東和地区は高放射線量エリアでもなければ、決して線量が低い地域ではない。

10月5日、ニュースステーション。
※今なら動画が見れます。 こちら
http://www.tv-asahi.co.jp/dap/bangumi/hst/data/feature_asx/22012.asx

たまたまこの日、私は早く帰宅できました。
目に飛び込んできたのは、優しいなだらかな曲線を描く、阿武隈の山並み。
そして、見たことがある方々。



ゆうきの里東和 里山再生計画・災害復興プログラムは大きく分けて5つ。

①会員の損害賠償申請の支援活動
②会員の農産物の安全確認活動
③会員の生産圃場調査再生活動
④会員の農産物の販売拡大活動
⑤会員と家族の健康を放射線から守る活動

この5つのプログラムを、
スピードを重視した第一段階(即時活動)
ベースメイクとなる第二段階(基礎活動)
グランドデザインの第三段階(全体活動)
30年以上のロングランで行う第四段階(継続活動)

のステップにそれぞれ分けてアクションプログラムを立てている。
毎日のように、地域をどうしていくか、NPOのメンバーが集まって会議を行っているとのこと。

ただ、基準値以下だということを訴えかけるのではなく、
ひと・土・水・食べ物の測定・把握・分析・対策を行うことで、
さらなる発展、つまり真摯な対応を見せれば、
ピンチはチャンスに変えていけるのだと、地域が一丸となっている。

そして、第四段階にあるように、この問題はきっと何十年、何百年単位と向き合っていかなければならない問題だ。
だから、彼らのアクションの中に、子孫の代まで引き継げる里山の再生活動が含まれていたことがとても印象深かった。

こう、あるべきなのかもしれない。
※近々サイトでこのアクションプラン等が公開されるそうです。その段階が来たら、ブログ、ツイッター等でお知らせします。

実際、直売所には測られた線量がちゃんと公開されています。


具体的な活動テーマはこれです。

"農地放射能マップの作成・経過測定"
"会員の農産物の簡易放射能測定"
"水源モデル4団地 土(水・空気)の測定"
"人・家族・地域の健康づくり"
"福島大学災害対策PJ"
"風評被害からの販売復興活動"
"SVOシステム確立循環型エネルギー"


-------------------------


私は、4月からボランティアで除染ボランティアや風評被害に悩む生産者と応援したい人・団体を結び付けるようなことをしていていました。除染ボランティア、周知活動に力を入れた理由は2つ。

理由その1:
放射線量が比較的高いものの、行政が除染に踏み切らない地域で暮らす・戻りたい・外で遊びたい想いを抱える人々の場所を提供したい。
国の基準値は信用されておらず、安全だという言葉を発信しても、大半の方が「何となく不安」という状態にあるということだ。これは福島県産を応援したいと言ってくれたレストラン等でも言われたことだ。決して、生産者の人たちが悪いことをした訳ではなく、彼らが「何故自分たちがやらなければならないのか…」と辛い想いを抱えていることも知っている。そして、基準値以下でも、価格は例年よりも低く、厳しい状況が続いている。

理由その2:
福島県のモノ・観光・地域を、対福島県外の人々「安全です」という基準値に基づく言葉の発信だけではなく、「適正価格で買って貰える」ようにするには、「安心して」もらえるような工夫をなさなければならない。各農産品の独自の調査、農地の除染・浄化など、うちはこんなことに取り組んで、基準値以下です、更に安心して貰えるように、こんなことに取り組んでいます、と見せていくことが重要なのではないかと考える。


この東和地区のケースを、福島県内の全域で広げていくことができればと願ってやみません。そして、そのために自分ができることをやるだけだと思うのです。

福島県民が悪いことをした訳ではありません。
だけど、東京電力の、政府の、県の、行政(市町村)の、支援・補償をただじっと待っていても、全てを元通りにしてくれる訳でもなければ、最悪何も動かない可能性だってあるのです。(そう感じてならないけど)

産品を適正価格で買ってもらうために、
いつ薄れるか分からない応援ムードに乗っかった観光ではなく、「福島の**が好きだから足を運ぼう」そう思って貰えるために、

理不尽でも、納得がいかなくても、
経済活動を守っていくためにも、自分たちにできることをやれるよう、
やっても無駄だと思わせないためにも、こうした努力によって、
信頼を回復させているところがあるのだと知ってもらうためのにも、
除染活動、各地域の取り組みを周知していく努力をしていきたいと思います。



11月6日ないし13日に、東京で、福島県の地域住民による除染ボランティア活動の取り組み、自宅でできる除染ノウハウ・高線量ポイントなどをご紹介するフォーラムないしセミナーを、8月に立ちあげた除染活動支援団体メーヴェの活動の1つの柱の企画として準備しています。

除染活動の実態、福島と、福島に留まらないこの被害の実態といかに向き合っていくか、全国レベルで考えていくことができれば幸いです。


ご興味がある方、詳細が決まり次第教えて欲しい方は、以下のサイトからお問い合わせください。
http://mowe.sakura.ne.jp/
Posted by ほしくみこ
comment:0   trackback:0
[メーヴェ
comment
comment posting














 

trackback URL
http://agreenqoostar.blog129.fc2.com/tb.php/626-80aea8c9
trackback
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。